拝啓 グラハム・ベル

先週話したiPhoneの不具合、めっちゃきれいに画面を拭いたら良くなった。アナログな理由だったぽい。

ほんの一時的な携帯電話の不調でも日常生活を確実に鈍らせ、もうこの機械なしでは満足に人間として暮らすことが出来ないなと改めて感じた。調べごとをするにも道を探すにも何かを買うにもこの平べったい四角い機械がついてまわるのだ。 

昔から面白いなーと思っていることがあって、電器店の屋号にヨドバシにせよビックにせよ”カメラ”がついている、ということなのだけど、その昔はカメラが商用の機器の中でも花形だったのかなという、そういった跡が垣間見えて好きなのだ。ところがどうだろう、主役を張っていたはずのカメラはもうすっかり携帯電話の一部に組み込まれてしまった。iPhoneの背面から少しはみ出たカメラレンズは彼らのせめてもの抵抗だろう。

しばらくは”電話に何を足すか”が開発者の争点になり、もうあと数十年は電話にとってかわる新しい何かは生まれないと思う。電話が生まれてから140年、遠くの人間の声を聴くこの機械が人々の生活の中心にどっかりと居座ることを誰が想像できたろうか。

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2014年末、世界人口は72億人。携帯の契約台数は75億とついに人間より携帯電話の多い世界となった。