書を捨てよ、町へ出よう、とんがりコーンを買いに行こう

嘘か誠かは知らないけれど、「ビタミンDを生成するためには日光浴が必要」という話が好きだ。

世の母親の「家でファミコンばっかやってないので外で遊びなさい!」という口上に強力なバックアップ態勢が整えられるデータだ。食事で与えられるだけの栄養は私が用意した、あとはてめえらで足りない分を生成してこい、というわけだ。学術的根拠に基づいた母親の示唆とあっては子どもたちは従うほかない。

スーパーフードだマクロビだなんだと頭でっかちになっている現代人にも警鐘を鳴らそう。バランスのとれた食生活やサプリメントをどれだけ机上で計算しつくしても、なぜかどうしてもビタミンDが足りない。骨の健康が保たれない。星新一ショートショートにでもなりそうな話だ。シェルターの中で完璧なデータを基にして暮らす未来人がやがて絶滅してしまう話。

そういえば先日外で食べたとんがりコーンが異様に美味しかったのもきっとそういうことなのだと思う。とんがりコーンを食べながらビタミンDを摂るには外で食べるしかない。書を捨てよ、町へ出よう、とんがりコーンを食べよう、ということだ。なんとなく名言めいたものを引用すれば話がまとまると思ったがまとまりそうもない。とりあえずここまで書いてとんがりコーンを食べたくなってきたので買いに出かけようと思う、学術的根拠なので従うしかない。